交通・地域計画学領域
博士前期課程1年Sさんの
学びの1日

学びて思わざれば則ち罔し、
思いて学ばざれば則ち殆うし。

有名な孔子の言葉です。何だか難しく書いてしまいましたが、内容は簡単で「学だけで自分の頭で考えなければ、身につくことはなく。自分で考えるだけで人から学ぼうとしなければ偏見に落ちいてしまう危険がある。」ということです。
学部時代の大学で学ぶことには殆ど正解があり、誰かが与えてくれるものでした。私自身もそれが当たり前になってしまい、研究を始めたばかりの頃は「正解」を探しに行こうとしてしまうことが多々ありました。しかし多くの場合、重要な課題というものは表面的には捉えられず、自分で考え、試行錯誤し、それを他人に確認してもらって初めて目にみえるようになると思います。特に都市計画という分野は多くの要因が絡み合っているため、この考え方がとても重要になってきます。このように一人で閉じることなく、自分で考え、人の考えを学ぶことで、新たな視点を取り入れることを大切にしています。

将来は、こうなりたい!!? 学びに対する想い ?

Ph.Dという選択肢。

私は研究室の考え方の自由さと柔軟さに惹かれて、交通・地域計画学領域に入ることを選択しました。都市・地域計画という基盤となる分野に生物学、情報科学、心理学や脳科学など、様々な分野を掛け合わせて研究できるのはとても魅力的だと思います。このような分野横断的な研究や分野間のアナロジーに着目した研究を行うことで、表層的な考え方に縛られることなく、物事に対する深い洞察力を身につけることができます。
私は長い時間をかけて、都市×AIという分野横断的なテーマを体系立てて研究してみたいと考え、博士後期課程に進学することを決めました。今後、社会がより複雑で多様になっていくにつれて、個々人が目に見えない潜在的な問題に対して自ら課題を立て、それを解決する手段を試行錯誤する力が重要になってくると思います。私のキャリアにおいて、博士課程はこのような力を身につけるための最適なマイルストーンだと考えています。将来的に自身の学びを社会、そして多くの人に多少なりとも還元できるよう、日々の勉学や研究に励んでいきたい思います。