社会基盤マネジメント学領域
学部4年Kさんの
学びの1日

インフラの維持管理を客観的かつ定量的に。

私の所属する研究室では、確率論や数理統計学を用いたアプローチにより、橋梁や道路、上下水道などのインフラを対象にしたアセットマネジメントに取り組んでいます。現在の日本では高度経済成長期に建設されたインフラの老朽化が顕著にみられ、予算や人員などの厳しい制約の中、効率的な維持管理を行うことが求められています。共有財産であるインフラの維持管理は客観的である必要があり、その意思決定のために定量的な指標が不可欠です。
2013年に発注した笹子トンネル天井版落下事故を契機としてインフラの点検が義務化され、点検結果が膨大なデータとしてインフラの管理者に蓄積されています。インフラの劣化を統計モデルで表現し、蓄積された点検データに基づいてモデルの推定を行います。その結果を踏まえ、修繕のタイミングや優先順位を検討し、客観的かつ効率的な維持管理に繋げます。この他にも、機械学習やリスクファイナンスなどの手法の活用を進めています。
研究は一筋縄ではいかないことも多く大変ですが、先生や先輩方のご指導の下、精一杯頑張っていきます!

将来は、こうなりたい!!? 学びに対する想い ?

社会に貢献できる仕事に。

将来の進路については、具体的にはまだ定めていませんが、今までに大学で学んだ社会基盤工学、今後大学院で行う研究内容を活かし、何らかの形で日本におけるインフラの維持管理・補修・更新に携わることができる仕事に就きたいと考えています。インフラは人間生活そのもの。人々が生活するうえで必要不可欠であるものと考えています。インフラ施設を作ったら終わりというわけではなく、維持管理を行い継続的に使用できるようにすることが重要で、インフラ整備を通じて人々の生活を支えるような仕事にあこがれています。
インフラ維持管理・補修・更新に関わることができる仕事は数多くあります。現在の研究室では多くの企業と共同研究が行われていますので、企業の方とお会いする機会が増えてくると思います。その中で大学院という研究機関の立場から様々な仕事について知り、様々な分野において理解を深め、その上で進路を決められればよいと思います。今後、学習と研究を続けていく中で、視野が広がり、考えも深まると思います。今は様々な事に興味を持ち、先生方や先輩方からの話を聞いて、将来について考えていきたいと思います。未来の選択肢をできるだけ広げられるように、今できることを全力でしていきたいです。